建築士試験の製図(作図)手順|効率よく書き進めるテクニックまとめ


製図(作図)の時間配分と手順を意識することで、作図の無駄を減らし、作図スピードをアップにつながります。時間配分や手順は人によってやりやすいものがありますので、自分で最適なものを見つけ出してみて下さい。その参考として、実際に僕が意識していた例を紹介します。

開始15分までにやること

製図全体で2時間や3時間を使うことになります。より良い時間管理のため、製図自体を何フェーズかに分けて時間計測することをおすすめします。まず初めに、僕が開始15分までにやっていたことは以下の通りです。

名前と受験番号を書く

名前と受験番号を書き忘れると一発不合格になります。一番初めに書いて書き忘れを防止しましょう。

面積表と部材表を書く

各階の床面積、合計床面積、建ぺい率、使用部材等を書きます。これらは全てエスキス時に想定し、エスキスからの転記だけを行います。

捨て線(下書き線)を書く

捨て線を必要とする人はこのタイミングで描きます。柱型の位置も、全ての柱位置にチェックを入れることはせず、最小限で済むようにしていました。

柱型を書く

柱型を書きます。テンプレート使用時に芯が折れると時間や精神的ロスが大きいので、芯の送り出し長さ調整機能付きシャープペンを使っていました。

開始80分までにやること

このフェーズでは65分を使って、以下の項目を書いていきます。

寸法線を書く

寸法線を書く際、図面からどの程度離れた位置に書くかは毎回決め打ちしておくと時間を省くことが出来ます。

コア(階段とエレベーター)を書く

建物本体で最初に書くのはコアの部分です。コアは位置を間違えたり上下で差異があったりすると一発アウトですし、修正の手間も大きいので、一番最初に注意して書きます。また、外壁に面したコアの場合、外壁も一緒に描いてしまいます。フリーハンドならではの書き方かもしれません。

吹抜けを書く

コアと同じく、竪穴はとても重要なので、いろいろ書き足す前の序盤で書いてしまいます。

外壁と窓を書く

ようやく建物の外側である外壁と窓を書きます。内壁や間仕切壁との包絡や整合性は考えず、一気に書き上げてしまいます。

内壁と建具を書く

内壁と建具を書きます。建物の主要な部分の内、平面図で表現する物は、開始80分までに書き終えてしまいます。

開始90分までにやること

このフェーズでは10分を使って、以下の項目を書いていきます。

切断線と断面図を書く

切断戦と断面図は10分で書き終えることを目標としていました。断面図を書く時も、書く時間以外の時間ロスを最小限にしましょう。

外構を書く

駐車場、車の外形、植栽、タイル目地等、建物の敷地に関わる全てのものをここで書きます。大切なことは「何をこのタイミングで書くのか」という項目を決めておくことです。

開始120分までにやること

このフェーズでは30分を使って、以下の項目を書いていきます。

文字、什器を書く

文字といっても様々な要素を書いていきますので、書き忘れ防止のためにも記載していく項目は全て覚えておきましょう。僕の場合、寸法、寸法線端部の黒丸、サッシ見えがかり、袖壁、便所ブース、和室の畳、家具、内壁とガラスの接点等でした。

まとめ

製図を進めるにあたって、自分なりの順番や目標時間を決めて、それを管理することにより安定して早く書けるようになります。今回ご紹介したのは、あくまで僕なりの順番なので、皆さんも自分にとってより良い手順を考えてみて下さい。

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