コルクラボマンガ専科の講座を通じて描いたマンガの振り返りをしています。途中から来られた方はぜひ1ページ目からご覧ください。
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卒業課題:バディマンガのネーム(16~32ページ)
















卒業課題はバディモノで16~32ページ目安の読み切りマンガを描くというものでした。
しかし全くネタが浮かばず、締切りの3日前になってようやく概要を作り、2日間でネームを仕上げるドタバタぶり。一応ある程度の原因は分かっていて
- マンガや映画などで自分の好きな要素を把握していなかった
- バディにとらわれすぎて描きたいものが分からなくなった
- 壮大なストーリーばかり思い描き32ページ以内にまとめるという発想が乏しかった
の3点かなと。
せっかくの卒業課題なのでネームまでに至る経緯もメモしておこうと思います。
卒業課題の話の作り方
漠然とした「やりたいこと」を決める
先ほど「話が壮大過ぎる」という反省を挙げました。2時間映画のように主な見どころが3つも4つもあったり、場所の移動が何回もあったりでは32P以内にまとめることが出来ません。そこで
「逆にめちゃくちゃ小っさいことにひたすらページを割いたマンガも面白そう」
と考え直しました。
「やりたいこと」を実現させるトピックを決める
めちゃくちゃ小っさいことって何だろう?と考えて、それを箇条書きにしていきます。今回で言うと
- 飲み会で、割り勘にしたい先輩と、全額奢らせたい後輩の心理戦
- 業務コンプライアンスを守りつつちょっとだけハミ出るテクニック
- 飲み会で一生懸命お酌したい後輩と、それを気持ち悪いと思う先輩
- お寿司の食べ順とかマナーにやたらこだわるやつ
とかが挙がりました。その中でお寿司だったら営業マン、取引先、板前の3人くらいでシンプルな話が作れるかもと思い決めました。
登場人物をキャスティングする

僕はいかにもマンガ的なオリジナルキャラクターを作るのがすこぶる苦手なので、実在の俳優や友達なんかをマンガ内の俳優としてキャスティングします。ある程度の性格もイメージしやすいですしね。
んで、僕の腕だと微妙に似ないんで似顔絵にならないんですよ。それが結果的に味のあるオリジナルキャラクターになって、愛着もわくといった算段です。
ちなみに今回は板前の彼が一番最初にキャスティングされました。
バディマンガの8枚紙芝居を作る

やりたいトピックと登場人物を決めたら、ここで初めて講義の中で教わったバディモノストーリーの型へ当て込む作業です。
16~32ページのネームをいきなり描くのではなく、各要所のざくっとしたプロットを型に沿って決めておくということですね。
ただまあ一人でやってても面白くないので、僕は妻と「こんな風になったら面白くない?」とかって話し合いながら8つの分岐点を埋めました。
ついでにこの時点でページ数を決めます。今回はギャグであること、各分岐点が2Pずつなら紙芝居に忠実に従って描けそうと思い、16ページとしました。
描ける部分のネームを先に描く


「クライマックス」を先に描く、という課題が出ました。描いてみて分かったのですが別にクライマックスじゃなくても「自分の描きたいところを先に描く」というのが正解なんだと思います。
ストーリー順に描こうとすると「ここどうしようかな」って部分で手が止まっちゃうんですよ。だから描きたいシーン、描けるシーンを先に描くのはめちゃくちゃ合理的でした。
残りのページを埋める
好きなシーンを描いていくと虫食い状態の原稿が残りますので、その部分を埋めていきます。前後のシーンが詳細に描かれていると、さっきまで描けなかったシーンがすらすらと描けるので不思議。
ウェブ用のサイズに落としてスマホで最終確認

原稿のサイズは縦横数千ピクセルの大きいサイズだけど、ウェブにアップするのは横1080ピクセルとかの圧縮サイズ版。細かい所はつぶれる可能性があるし、パソコンよりスマホの画面は小さいから、スマホで何度も声に出して読み返す。
すると、自分で良いと思っていたセリフも意外と違和感が見つかるんですよね。ページ間のつながり部分とか。あと誤字脱字もだいたい見つかるのでその修正をしたら完成!
きちんとステップを書いてみると意外と多いね。
卒業課題まとめ

「たわいもない小さな出来事にコマを割きまくる」というこの作品。いざ講師陣やクラスメートに見せてみると「面白い!」「笑った!」という声が多くてほっとした。
佐渡島さんからも「しばらくはこういう芸風のネタを描き続けてみたら?」と言ってもらえてびっくり。コルクラボマンガ専科の卒業課題でようやく自分の芸風を1つ見つけられたのは大収穫でした。
ちなみに卒業課題も入選作品は商品がもらえる準コンペ形式でした。コンペ=ふざけた作品を出してしまうジンクスの僕はコンペ3戦3敗で全講義を終えました。おつかれさぁっしたー!
合掌
振り返り全作品終了

6か月で合計50以上の作品を作ってきました!これまでほとんどマンガを描いてこなかった僕としては驚異!上達の指針はコルクラボマンガ専科が出してくれるので、数をこなせば良いだけの状態にしてくれたのは助かった。
実際ちょっとずつ上手になったというか、自分の描きたいものが描けるようになってきているのが嬉しい。
ここまで長々と振り返ってきましたが、ここまで読んでくれた方も感謝です。ありがとうございました!

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